2008.06.24 火曜日の朝
火曜日の朝は好きだ。

火曜日の午前中は唯一2時間連続の空き時間がある。
いつもは授業の準備で慌ただしく終わる空き時間も
2時間続きだとずいぶんと余裕がある。

私の担当する1年生の教室は4階。
同じ階にある学年指導室の近くには、音楽室。
火曜日の1、2時間目は指導室でひとり静かに生徒の日記を読みながら
生徒たちの合唱に耳を傾ける。


 ーーー青空に向かって僕は竹竿を立てた
      それは未来のようだったーーー


ああ、懐かしい!


かつて3年生を受け持ったとき歌った、谷川俊太郎の「未来」。
私の、大好きな歌。
たしか当時の私のクラスが、この歌をはじめて歌ったのだけど
気がつけば3年生自由曲としてもうすっかり定着している。
今年も3年生の1クラスが、この歌を歌う。

今年は前年度の反省を活かしてか
ずいぶんと合唱コンクールの合唱曲練習への取りかかりが早い。
「難しい!」という生徒の声も合間合間に聞こえる中
それでも生徒たちの一生懸命さは伝わる。


  どこまでもどこまでも青空にとけこむようだったーーー


なじみのあるフレーズに
よみがえる想い出もまた空にとけこんでいくような
不思議な感覚。
4階の教室は、空が近い。
生徒の日記に朱書きを入れていた手を休め
ふと青空を眺める。

1時間目終了のチャイムが鳴り
生徒たちが次々に音楽室を出る。
「難しい!」という声が聞こえてたわりには
「あ〜お〜ぞらに〜 むかって〜〜♪」と
自主的に生徒同士でコーラスをしながら教室に帰るさまが
なんとも微笑ましい。

続く2時間目は、1年生の音楽。
入学してやっと覚えた校歌の練習も終わり
はじめて歌う合唱曲が「マイバラード」。
この曲こそ、定番中の定番。
毎年必ず聴く歌なのだが、力強い歌詞とメロディーが印象的で
これまた私の大好きな曲。
心地よいメロディーを感じながら仕事を続ける。

合唱曲とは不思議なものだ。
同じ曲を何度聴いても飽きることがない。
それどころか、聴けば聴くほど深みが増す。
そして同じ曲でありながら
その年その年の生徒で「つくりあげていく」喜びがある。
聴けば聴くほど深みが増すのは
もちろんその歌のもつ歌詞の深さやメロディーの良さもあるが
今までに出逢った生徒たちの想いが
何層も重なり合っているからかもしれない。

私も歌うのは大好きで
家事をしながら、ドライブしながら歌を口ずさむことがよくある。
合唱コンの時期はそれはもう年甲斐もなく、ひとりで声を張り上げる。(苦笑)
歌を歌うこと自体ストレス解消につながるのだろうが
ピュアでまっすぐな歌詞の合唱曲はなおさら
歌うと心が浄化されるような気持ちになる。

心地よく響き渡る「マイバラード」のサビの部分がとても好きで
壁越しに聞こえる生徒たちの合唱に合わせ
心の中で歌ってみる。
何度も、何度も。

  心燃える歌が 
  歌がきっと君のもとへ
  きらめけ 世界中に ぼくの歌を乗せて
  きらめけ 世界中に 
  届け 愛のメッセージ
      

青空を眺め、空に溶け込むような感覚を感じながら。

そんな、火曜日の朝。



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